ALTEC A7 が良い音で鳴りまへん!!

いつもお世話になります。
20年位前にプロケーで読んだ記事なんですが、結構興味深かったので簡単に紹介します。

相談者「数百万のアンプ使ってもアルテックのA7が全く良い音で鳴りまへん!!助けてください!!何をやっても上手く鳴りません!!もうどうしようもないんです!!」
プロケー「今お使いのケーブル類を全て捨ててください、それから相談に乗ります。」
相談者 「は?・・・」その後音信不通に。
プロケー「ああ、返信の仕方が悪かったかな、あの人は大丈夫だろうか・・・」

というような内容で、相談者はアンプやケーブルにすでに数百万か千万は使っており、さらに何回も買いなおしてるようでした。
その後その人の人生はどうなったか判らないという感じの内容でした。

その人は悪質なオーディオ店に高価なアンプやケーブルを売りつけられていたとの事です。
例の如くオーディオ業界を批判する記事でしたが、これは事実か作り話かは判りません。

仮にですが、もし私がこのような相談を持ち掛けられたら、多分こう言ってたでしょう。
相談者「数百万のアンプ使ってもA7が全く良い音で鳴りまへん!!助けてください!!」
私 「そんな劇場用のスピーカーなんか家で使えるかボケ、もう諦めて手放せ」

夢も希望も無いですが、現実をお伝えするしかないと思います。
それでも使いたい場合は、安物の中華真空管アンプで適当に鳴らしてろと言うでしょう。
またプロケーのアドバイスに従っても、良い音で鳴らすのは絶対に無理です。

こういったスピーカーが良い音で鳴らないというのは、大体ミスマッチで置きます。
広い映画館や劇場で使うスピーカーを、一般家庭で使えるはずがないのです。
もし家庭で使う場合は、かなり大きめの会議室位の広さの部屋が必要です。

またA7は低音が出ないという話があり、これがさらに使いづらさに拍車を掛けています。
理由は超高能率スピーカーはウーハーの振動版が極めて軽いため、深い低音が出ないからです。
50年代60年代の大型スピーカーの低音が軽いのは、この振動版の軽さが原因です。

またA7が超高能率なのは、最初の製造が50年代と低出力の真空管アンプしかない時代の為、劇場で使うには超高能率じゃないと大音量で鳴らせないのです。
当時の事は判らないですが、低音が足りない分はサブウーハーを足してた可能性もあります。

以上の事から劇場用のスピーカーを家庭で使うには無理がありますし、また現代の高級アンプで60年前のスピーカーを鳴らすのも無理があります。

現代の高級アンプは低能率のスピーカーを鳴らせるよう極めて大出力の為、低出力で鳴らすように造られたA7とは相性が非常に悪いです。

こういった事をアドバイスをしないで、高額なアンプを売りつけた店は極めて悪質です。
私が安価な中華真空管アンプで良いと言ったのは、こういった相性の理由もあります。

なぜ業務用のアルテックのスピーカーが銘スピーカー扱いされてるのかは判りませんが、世間で銘機と言われてるから何も考えずに購入するという行為は絶対に止めましょう。
100%失敗して大金を失う羽目になります。

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